マウリーンからの手紙

 
 
 去年8月、第1回目のスタディーツアーに 参加し、滞在先のマグパパラヤオ村で、私はマウリーンという奨学生の家にホームステイをした。勉強熱心な彼女は、大学から帰ってくると、その日あった授業の話を楽しそうにしてくれた。そして、私が日本に帰った後に行われる、学習コンテストで賞をとりたいと力強く語っていた。

 そして先月、第2回スタディツアーのメンバーが、彼女からの手紙を運んできてくれた。
彼女の家は、子豚銀行の事業に参加していて、大きな母ブタちゃんを飼育している。私がその背中に寝転がれそうなほどのブタちゃんだ。その母ブタちゃんが子どもを産んだそうだ。きっと村の人たちもワイワイ見に行ったんだろうな。うれしそうな彼らの様子が目に浮かぶ。その中にはチェリーのママもいるだろう。

 彼女はマイクロレンディング事業で、洋服屋を起業し、順調に軌道に乗せつつある。彼女はJPCOMの起業支援で、村の生活の幅が広がりつつあること、彼女も、その成果を少しでも地域へ還元したいと願っていることを語ってくれた。

 そう、そしてマウリーンといえば、なんと学習コンテストで学校で3位になったそうだ。
メダルを首にかけてもらっている彼女の写真が同封されていた。まぶしい彼女の笑顔に私も思わずうれしくなった。私はマウリーンの手紙に入りこんで、再び村の人たちに出会い、 そして笑った。
フィリピンの小さな地域での彼女らの生活は、もう私の知らない世界ではない。私の毎日の生活にも心地よくクロスしているのだ。心の中に「入れよう」としたわけではなく、自然に「入ってきた」気持ちなんだから仕方がない。つながりに、何かドキドキさせる可能性を感じる。

 生命のベースは、アスファルトでも土のうえでも、春でも乾季でも、どこにいても同じだし、つながりはどこまでだって続いていくのだ。今度の彼女への手紙の返事は、ちょっと「熱い」私かもしれない。

谷口 なおみ(JPCOM会員)